RNA干渉降圧薬zilebesiran、第2相を通過：KARDIA-1
RNA Interference With Zilebesiran for Mild to Moderate Hypertension: The KARDIA-1 Randomized Clinical Trial
背景
新規RNA干渉治療薬zilebesiranは、軽度〜中等度の成人高血圧患者の血圧低下に有効か。
アメリカUniversity of ChicagoのBakrisら（KARDIA-1）は、2021年7月〜2023年6月に4ヵ国78施設において、降圧薬休薬後の日中平均外来収縮期血圧（SBP）135〜160mmHgの成人高血圧患者を対象に、同薬の有効性・安全性を評価する第2相RCTを行った（n=394, 対照：プラセボ）。
一次エンドポイントは、24時間平均外来SBPのベースラインから3ヵ月目までの変化である。
結論
Zilebesiranの一次エンドポイントに対する効果を認めた（150mg群で-7.3 mmHg、300mg群で-10.0 mmHg）。
6ヵ月間で、実薬群の60.9%に有害事象が発生したのに対し、プラセボ群は50.7%で、重篤な有害事象は実薬群3.6%に対し、プラセボ群は6.7%であった。
評価
Roche ROG.S・Alnylam ALNY.Oの創薬で、NEJMでの第1相報告に続き、注目の第2相通過をJAMAで報告した。作用機序の斬新性に加え、3ヵ月・半年に1回、という低頻度の皮下注で降圧効果が得られる、という重要な臨床属性が注目される。第3相に進むことになるが、難治性高血圧患者での効果検証も行われている。
