高齢者の高血圧発症を塩代替戦略で防止？：DECIDE-Salt二次解析

Effect of a Salt Substitute on Incidence of Hypertension and Hypotension Among Normotensive Adults

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背景

正常血圧の高齢者の高血圧発症予防に塩代替戦略は使えるか。
中国Peking UniversityのZhangらは、48の高齢者介護施設で2年間行われた大規模RCT、DECIDE-Salt（https://www.nature.com/articles/s41591-023-02286-8）参加者における正常血圧高齢者のデータを用い、塩代替戦略の血圧への影響を事後解析した。

結論

塩代替群（n=313）では、塩不代替群（n=298）と比較して、高血圧の発生率が有意に低かった（HR 0.60）。一方、低血圧の発生率に有意差はなかった。

評価

中国の多数の介護施設で、2通りの調理法の食事を2年間提供して比較した、というユニークなRCTである。効果幅は目覚ましく、塩代替戦略の可能性を支持するデータだが、アジア人と欧米人ではベースラインのカリウム摂取量が違う（欧米が多い）。欧米への翻訳可能性だけでなく、日本や韓国で再現可能かどうかも注目される。