Lp(a)・OxPLレベルはASの進行を予測する
Association of Mild to Moderate Aortic Valve Stenosis Progression With Higher Lipoprotein(a) and Oxidized Phospholipid Levels: Secondary Analysis of a Randomized Clinical Trial
背景
血漿Lp(a)レベルが石灰化大動脈弁狭窄(CAVS)と関連する、という臨床的・基礎的データがある。カナダLaval UniversityのCapouladeらは、ASTRONOMER試験データの2次解析により、Lp(a)・OxPL-apoB・OxPL-apo(a)の血漿レベルと石灰化大動脈弁狭窄(CAVS)進行の時間的関連を検討した(n=220、追跡期間中央値3.5年)。CAVSの進行は、UCGによるピーク大動脈ジェット速度によって評価した。
結論
血漿Lp(a)・OxPL-apoB・OxPL-apo(a)レベルとCAVS進行速度の間にリニアな関連があった。Lp(a):10mg/dL増加あたりOR:1.10、OxPL-apoB:1nM増加あたりOR:1.06、OxPL-apo(a):10nM増加あたりOR:1.16。これは若年患者で特徴的であり、多変数の総体的調整後も統計学的に有意であった。
評価
Lp(a)・OxPLレベルがCAVSの進行速度とリニアに関連することを示して検証仮説を強化し、特に若年患者での大動脈弁石灰化リスク予測に有用であることを示唆した。ただしデータ規模は大きくはない。