中国初のPD-1阻害薬toripalimabが切除可能肺がんで効果：Neotorch

Perioperative Toripalimab Plus Chemotherapy for Patients With Resectable Non-Small Cell Lung Cancer: The Neotorch Randomized Clinical Trial

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背景

Toripalimabは、中国初の抗PD-1抗体であり、上咽頭がんで有効性を示している（https://doi.org/10.1001/jama.2023.20181）ほか、他のがんでも有望視されている。
中国Shanghai Jiao Tong UniversityのLuら（Neotorch）は、同国50施設のII・III期の切除可能非小細胞肺がん（NSCLC）患者を対象に、プラチナベース化学療法へのtoripalimab追加の有効性を検証するプラセボ対照RCTを実施した（n=501）。

結論

404名がIII期NSCLCであり、中間解析に含まれた。
無イベント生存期間中央値は、toripalimab群では推定不能、プラセボ群では15.1ヵ月であった（HR 0.40）。主要な病理学的奏効の割合はtoripalimab群で48.5%、プラセボ群では8.4%、病理学的完全奏効の割合はそれぞれ24.8%、1.0%であった。
免疫関連有害事象はtoripalimab群で多かったが、予測できない治療関連毒性は特定されなかった。

評価

上咽頭がんに対してFDA承認を受けた初の免疫チェックポイント阻害薬でもある同薬だが、切除可能肺がんにおける化学療法への上乗せでも効果を示した。
本試験での奏効率は、CheckMate 816試験のニボルマブに匹敵するもので、切除可能肺がんの周術期治療に新しい選択肢がもたらされる。