スタチン一次予防最適化のための新アプローチの結論は、「アメリカ人の6人に一人が適格」?
A Long-term Benefit Approach vs Standard Risk-Based Approaches for Statin Eligibility in Primary Prevention
背景
スタチンによるアテローム動脈硬化性心血管疾患(AtSCVD)一次予防の実行が日程にあがっているが、現在までのリスクベースアプローチは10年リスクしか評価していない。カナダMcGill UniversityのThanassoulisらは、アメリカNHANESデータを用いて、現在AtSCVD・糖尿病・LDL-C >190 mg/dLを有しておらず、スタチンを服用していない40〜60歳の参加者を対象として、リスクベースアプローチとベネフィットベースアプローチによる10年・30年のAtSCVD絶対リスク軽減(10年ARR・30年ARR)を比較評価した(n=1,688)。
結論
10年リスク・10年ベネフィット・30年ベネフィットに基づくアプローチはすべて妥当な30年後平均ARR減をもたらしたが、ベネフィットベースアプローチは、より過剰治療を回避できるとみられた。ベネフィットベースアプローチと現行のリスク層化アプローチとの最大の違いは、LDL-Cが高い若年者が適格となることである。このアプローチでは、30年予防投薬でARR15%以上減を閾値とした場合、アメリカ人口の17.5%が予防適格となる。
評価
長期ベネフィットアプローチではアメリカ人の6人に一人がスタチンによる予防適格となり、より若年からスタチンをのみ続けなければならない、という結論である。実際に大規模実行するためには、閾値確定や費用効果、アドヒアランス等多数の問題が山積している。


