転倒高齢者での頭部CTを判断するシンプルな臨床ルールFalls Decision Ruleを開発
Derivation of the Falls Decision Rule to exclude intracranial bleeding without head CT in older adults who have fallen

カテゴリー
救急医療
ジャーナル名
CMAJ
年月
December 2023
195
開始ページ
E1614

背景

転倒は高齢者の一般的な受傷機転の一つであり、頭蓋内出血の可能性を考慮して、しばしば頭部CT撮影が行われる。ただし、すべての転倒患者にCTを行うことは非効率的であり、カナダ頭部CTルール(Canadian CT Head Rule)のような臨床意思決定ルールで患者を絞り込むことが重要となる。
カナダQueen's Universitのde Witらは、北米11ヵ所の救急外来で、平地での転倒、椅子・便座・ベッドからの転落により受診に至った65歳以上の高齢者を登録し、データを収集、42日以内の臨床的に重大な頭蓋内出血を除外しうる臨床意思決定ルールを開発した。

結論

コホートには4,308名の患者が含まれた。年齢中央値は83歳、64%が女性で、26%が抗凝固薬、36%が抗血小板薬を服用していた。3.2%が臨床的に重大な頭蓋内出血と診断された。
開発された臨床意思決定ルール、Falls Decision Ruleは、転倒時に頭部外傷がない、転倒時の健忘がない、神経学的検査での新規所見がない、Clinical Frailty Scaleスコアが5未満、であれば頭部CT不要というものであった。Falls Decision Ruleの感度は98.6%、特異度は20.3%、陰性適中率は99.8%であった。

評価

4項目からなる新たな臨床意思決定ルールは、転倒患者の20%ほどでCT回避を可能にした。そのシンプルさによってカナダ頭部CTルールを補完するものだが、外部検証は必要である。

関連するメディカルオンライン文献

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)