転倒高齢者での頭部CTを判断するシンプルな臨床ルールFalls Decision Ruleを開発
Derivation of the Falls Decision Rule to exclude intracranial bleeding without head CT in older adults who have fallen
背景
転倒は高齢者の一般的な受傷機転の一つであり、頭蓋内出血の可能性を考慮して、しばしば頭部CT撮影が行われる。ただし、すべての転倒患者にCTを行うことは非効率的であり、カナダ頭部CTルール(Canadian CT Head Rule)のような臨床意思決定ルールで患者を絞り込むことが重要となる。
カナダQueen's Universitのde Witらは、北米11ヵ所の救急外来で、平地での転倒、椅子・便座・ベッドからの転落により受診に至った65歳以上の高齢者を登録し、データを収集、42日以内の臨床的に重大な頭蓋内出血を除外しうる臨床意思決定ルールを開発した。
結論
コホートには4,308名の患者が含まれた。年齢中央値は83歳、64%が女性で、26%が抗凝固薬、36%が抗血小板薬を服用していた。3.2%が臨床的に重大な頭蓋内出血と診断された。
開発された臨床意思決定ルール、Falls Decision Ruleは、転倒時に頭部外傷がない、転倒時の健忘がない、神経学的検査での新規所見がない、Clinical Frailty Scaleスコアが5未満、であれば頭部CT不要というものであった。Falls Decision Ruleの感度は98.6%、特異度は20.3%、陰性適中率は99.8%であった。
評価
4項目からなる新たな臨床意思決定ルールは、転倒患者の20%ほどでCT回避を可能にした。そのシンプルさによってカナダ頭部CTルールを補完するものだが、外部検証は必要である。


