ベックマン・コールター ライフサイエンス PCR産物などのDNA精製、大腸菌からのプラスミドDNA抽出に対応するSuperSPRI磁性ビーズプロセッサ EMnetik 24 新発売

ベックマン・コールター株式会社
2021年11月15日

ベックマン・コールター株式会社(本社東京都 代表取締役:小林久子)は、DNA抽出・精製を効率化するSuperSPRI磁性ビーズプロセッサ"EMnetik 24"、PCR産物などDNA精製用の専用試薬キット"EMnetik PCR Cleanup"、および大腸菌からのプラスミドDNA抽出用の専用試薬キット"EMnetik Plasmid Purification"の国内販売を2021年12月1日より開始いたします。

高品質のDNAおよびRNAの抽出・精製を実現するベックマン・コールター独自のSPRI磁性ビーズ技術は、ヒトゲノムプロジェクトなどの大型のプロジェクトで多く採用されてきました。近年では次世代シーケンサーの前処理時のDNA精製に広く使用されるAMPure XPキットを中心として、磁性ビーズ式の核酸抽出・精製試薬キット市場をリードしています。

酵素反応後のDNA精製やプラスミド抽出は従来、核酸を吸着するメンブレン担体の上から下へ遠心処理で溶媒を移動させるスピンカラム式キットが広く使用されています。この方法は少ない検体数の処理には有効ですが、検体数が多くなると煩雑かつ反復性の高い操作となり、処理速度およびユーザビリティの面で課題がありました。近年、スマートセルを志向した合成生物学技術の急速な産業化展開の潮流により、DNA精製およびプラスミド抽出処理すべきサンプル数が増えています。そのため、短時間かつシンプルなプロトコルで処理を実現する、比較的安価な装置および試薬キット製品が強く求められています。

今回発売するEMnetik 24は、従来のマグネットアクセサリに代わる磁性ビーズを効率的に処理する装置です。EMnetik 24内蔵の電気磁石と、後述の専用試薬に含まれるSuperSPRI磁性ビーズの組み合わせにより、ピペッティングを行うことなく磁性ビーズとサンプル溶液を混合することができます。また、電気磁石は従来のマグネットアクセサリの磁力より強力で、一瞬で磁性ビーズを集めることができます。EMnetik 24の電気磁石はソフトウェアにより制御されており、直感的かつユーザーフレンドリーなインターフェースでステップごとに実験操作することができます。専用試薬は、PCR産物など酵素反応後のDNA精製キットEMnetik PCR Cleanupと大腸菌からのプラスミドDNA抽出キットEMnetik Plasmid Purificationの2種類を同時発売します。PCR産物精製はカラム式キットと比べて半分の時間で処理可能で、さらに操作のタッチポイントも非常に少なくなっています。また、PCR産物または大腸菌溶解物(遠心上清)をEMnetik 24にセットすれば、精製DNA溶出完了までサンプルプレートやチューブ の移動は必要ありません。DNA抽出・精製プロセスの効率化は、処理検体数が増加している遺伝子工学および合成生物学分野の研究者・技術者のニーズに適うものであり、当該分野の研究開発および産業発展に貢献できるものと考えています。

●特長
・EMnetik 24の電気磁石とSuperSPRI磁性ビーズにより、自動混合および高速なビーズ集磁
・スピンカラム式キットと比べて約半分の時間でPCR産物精製
・PCR産物または大腸菌溶解物をEMnetik 24にセットすれば、精製完了までサンプル移動不要
・プロトコルをステップごとに画面に表示する、直感的なユーザーインターフェース




製品詳細:https://www.beckman.jp/reagents/genomic/dna-cleanup

以上


●ベックマン・コールターについて
弊社は米国に本社を置き、世界各国でビジネスを展開するグローバルカンパニーです。
臨床検査分野、ライフサイエンス分野という2つの分野で事業を構成しており、世界をより健康な場所にするために11,000人を超える社員が日々業務に取り組み、幅広い製品・サービス・ソリューションをご提供しています。
臨床検査分野の製品は、血液などから必要な情報を得ることで患者を診断、経過観察するために、世界中の病院、医療関連施設の臨床検査技師の方々に利用していただいています。
ライフサイエンス分野の製品は、疾病や新しい治療方法の研究、複雑な生物学の問題を検討するために、バイオ関連企業、大学、専門学校などの研究者の方々に採用されており、また、粒子計測製品は製造業の皆様にも使われています。

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