大阪医療センターが取り組む患者に分かりやすいインフォームド・コンセントにワコムの液晶ペンタブレットが貢献

株式会社ワコム
2012年7月12日

株式会社ワコムは、独立行政法人国立病院機構大阪医療センター(大阪府中央区)が、このほど当社の液晶ペンタブレット「DTK-2100」を活用した最先端の電子カルテシステムを稼動開始しましたことをお知らせします。当社は本システム概要を、7月18日(水)から東京ビッグサイトで開催される「国際モダンホスピタルショウ2012」の当社展示ブースで紹介する予定です。

同センターは、院内基幹システムとして富士通株式会社の電子カルテシステム「HOPE/EGMAIN-GX」を採用し、他システムと連携させながら、同センター全組織で利用するシステムを先ごろ構築しました。同センターの電子カルテは、2000年より産科、循環器科、総合内科で稼動を開始(第1期)、2006年には全診療科へ展開されました(第2期)。当社の液晶ペンタブレットは一部の診療科入力デバイスとして第1期から採用されてきましたが、第3期となる今回は、手書き入力機能を含めたシステム機能の大幅な改良が行われたのに伴い、21.3型液晶ディスプレイと、最新の描画性能を誇るDTK-2100を119台導入して運用を始めたものです。

新システムでは、新たに導入されたDTK-2100の高い性能をフル活用できるように描画性能が改善されました。具体的には、従来のシステムよりも微細な線や色表現を行うことができるようになり、よりクオリティの高いメディカルスケッチ(※1)を作成することが可能になりました。現在DTK-2100は、主に産科、眼科、整形外科で活用されています。これらの診療科では、医師が病状や患部の症状を電子カルテに書き入れながらその内容を患者に説明し、記録を残すという一連の流れを、より正確かつ効率的に行えるようになりました。これにより、患者一人ひとりに対する分かりやすいインフォームド・コンセントを実現することができました。

医師らはDTK-2100を使用した手書き入力・操作機能について、以下の点を評価しています。

●複雑な構造で、かつ患者自身では見えない部位を扱う診療科では、スケッチで説明することが必須であり、DTK-2100を使用することで症状を正確に描写できる。
●患部の炎症の程度をスケッチで説明する際に、ペンの筆圧を効かせながら色の濃さを変えて自由に表現できるため、患者に分かりやすい説明ができる。
●色とペンの太さ、描画タッチなどを容易に変えられるため、医師の好みに合わせた使い方ができる。

同センターでは、今後、院内システムの性能をさらに向上させることにより、DTK-2100の活用を以下の範囲にも広げることを検討しています。

●利用範囲を全診療科に適用し、看護師、スタッフを含めて業務効率を向上させる。
●患者フォローアップ(※2)時に必要なデータの検索、閲覧を簡単な操作で行えるようにする。
●放射線、内視鏡、病理などの画像、各種レポート、看護記録に手書きコメントを簡単に書き入れられるようにして、必要な患者情報をより効率的に共有する。

(※1)メディカルスケッチ:患者の体の一部を絵に描き、病変の存在する部位や状態などを書き込んでいく診察情報。
(※2)フォローアップ:長期間の治療が必要な患者について、診療記録を時系列に確認すること

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