ロシュ、アルツハイマー病に関連する脳の変化を検出する新しい血液検査「Elecsys® pTau217」でCEマークを取得
- ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社
- 2026年5月14日
本資料はロシュ・ダイアグノスティックスの親会社であるF.ホフマン・ラ・ロシュ社が2026年5月12日(スイス現地時間)に発表した英文プレスリリースを一部抜粋した抄訳版です。この資料の正式言語は英語であり、表現や内容については英語の原文が優先されます。また、日本国内の状況をお伝えするものではありません。
原文は下記URLよりご参照ください。
https://www.roche.com/media/releases/med-cor-2026-05-12
なお「Elecsys® pTau217」は国内では2025年4月30日に研究用として発売しています。国内では薬事申請はしておりません。詳細は以下リンクからご覧ください。
https://www.roche-diagnostics.jp/media/releases/2025-4-30
2026年5月12日 バーゼル発
ロシュ、アルツハイマー病に関連する脳の変化を検出する新しい血液検査「Elecsys® pTau217」でCEマークを取得
・Elecsys® pTau217は、一次・二次診療の現場においてアミロイドの蓄積の有無を判定(ルールイン・ルールアウト)することを目的とした、アルツハイマー病に関連する脳の変化を検出する初の単独アッセイ設計の血液検査です。世界中の何百万人もの患者さんへより迅速な診断を提供します。1,2,5
・Elecsys® pTau217は、ゴールドスタンダードであるPET-CT検査に対して、脳脊髄液(CSF)診断に匹敵する精度を維持しつつ、通常の採血による、より簡便で低侵襲な代替手段を提供します。1,2,4,7,8,11
・現在、認知症の診断には平均3.5年を要しており11 、認知症を患う人の約75%が未診断のままであると推定されています。6,9,11 Elecsys® pTau217は、簡便な血液検査を提供することで、世界中の何百万人もの患者さんにとって、より早期かつアクセスしやすいアルツハイマー病診断の実現を支援します。1,2,4,5,7,8
ロシュは本日、Elecsys® pTau217のCEマークを取得したことを発表しました。本検査はイーライリリー・アンド・カンパニーと共同開発された血液検査で、アルツハイマー病の特徴であるアミロイド病理の指標となる「リン酸化タウ(pTau)217タンパク質」を測定するように設計されています。1,2,4,7,8 本検査は、認知機能の低下や症状を訴える人々に対し、一次診療および二次診療のいずれの現場においても、一律の高い、低いの2つのカットオフ値を用いてアミロイド病理の有無を判定(ルールイン・ルールアウト)することが可能です。1,2,4,5 アミロイド病理の早期発見は、アルツハイマー病の診断と治療において極めて重要です。これにより、本人、家族、そして介護者が症状の原因を理解し、適切なケアを受け、今後の計画を主体的に立てることが可能になります 。3,4,5,9,10
「pTau217の導入は、患者さんのペイシェント・ジャーニーにおいて、より早期にアルツハイマー病を診断するための簡便な血液ベースのツールを提供するという、大きな一歩となります」と、ロシュ・ダイアグノスティックスCEOのマット・ソースは述べています。「今日、多くの人々が、専門的なケアや高額な検査に頼らざるを得ず、診断に至るまで長く困難な道のりに直面しています。この先進的な検査を日常的な診療に導入することで、適切なタイミングで、介入に不可欠な早期の診断支援が可能になり、医師が患者さんとその家族をサポートできるよう支援します。同時に、医療システム全体の負担軽減にも貢献していきます」
世界中で、アルツハイマー病の早期かつ正確な診断には依然として障壁が存在しています。9,6,11 認知症を患う人の約75%が未診断であると推定されており6,9,11、診断を受けた場合でも、認知機能低下の症状が最初に現れてから診断に至るまで、通常平均で約3.5年を要しています。3,4,6,9 アルツハイマー病は認知症の最も一般的な原因であり、アルツハイマーに関連する脳の変化を検出する検査へのアクセスを改善することは、診断を加速させるために極めて重要です。3,4,8,9,10 現在、アミロイド病理を確定するための手法、PETスキャンや脳脊髄液検査(CSF)などは、アクセスが困難で高価な場合があり、また簡便な血液検査に比べて侵襲性が高いと感じられることがあります。7,8 pTau217アッセイは、早期の認知機能低下の症状がある人々において、アルツハイマー病に関連する脳の変化を信頼性高く検出することで、未診断の患者の問題を解決することに貢献します。1,2,5,8
Elecsys® pTau217のCEマーク取得は、アルツハイマー病の極めて初期段階(主観的認知機能低下、軽度認知障害および軽度認知症)にあるリアルワールドの集団を対象とした、レトロスペクティブ研究のデータに基づいています。これは、個人が記憶の変化に気づきつつも、まだ自立した生活を送っている段階です。1,2,5,8 この段階に焦点を当てることで、発症初期という最も検査を必要とする局面で、確実に機能することを実証しました。この時期に適切な介入を行うことは、自立した生活を維持し、症状の進行を遅らせるために最大の効果を発揮します。3,4,9,10
Elecsys® pTau217について
Elecsys® pTau217血液検査の結果が陽性であれば、アルツハイマー病の特徴であるアミロイド病理が認められる可能性が極めて高いことを示しています。1,2,4,7,8 これにより、一次診療の医師は適切なタイミングで専門医へ紹介することが可能になり、また専門医にとっては、患者の評価や治療管理を進めるために必要な、次のアクションに直結するデータとなります。2,3,4,8,9,10
検査結果が陰性であれば、アミロイド病理の可能性が低いことを示しており、これにより医師は、アルツハイマー病の可能性をルールアウト(除外)し、身体的負担の大きい脳脊髄液(CSF)検査やPET検査を回避できる可能性があります。また、臨床的な焦点を他の認知症状の原因へと移すことで、専門医療リソースの維持・確保にも貢献します。1,2,4,7,8 なお、判定保留(Indeterminate)の結果が出た場合には、診断を確定させるために追加の検査が必要となります。4,8 Elecsys® pTau217は、他の臨床情報と併せて使用されるべきものです。3,4,8
Elecsys® pTau217アッセイは臨床的に極めて堅牢であり、日常的な診療プロセスに沿った柔軟なワークフローや検体取り扱いが可能です。1,2,5,8本検査は、ハイスループットかつ完全自動化されており、ロシュが世界中に展開する広範な自動分析装置のネットワークで利用いただけます。単項目で安定的なバイオマーカーを提供することで、診断の精度をさらに高められる可能性をデータが示しています。
CEマークの取得により、この簡便で利便性の高い血液検査は、同マークを受け入れる国々で稼働しているロシュの広範な自動分析装置のネットワークを活用して展開されます。Elecsys® pTau217は日常診療における迅速かつ幅広い普及を実現できる体制を整えています。
このネットワークの広がりにより、CEマークを受け入れる国々の検査施設において、精度が高く低侵襲なアルツハイマー病検査を、患者さんや医師にとってより身近なものにすることが可能になります。さらに、年内のFDA承認を前提として、米国への展開も視野に入れています。
アルツハイマー病におけるロシュの取り組みについて
ロシュは、20年以上にわたるアルツハイマー病の科学的研究を通じ、この疾患をより早期に発見・治療できる日の実現に向けて取り組んでいます。私たちの目標は、病気の進行を遅らせ、阻止し、さらには予防することで、「その人らしさ」を損なうことなく守り続けることです。現在、ロシュのアルツハイマー病ポートフォリオは、さまざまな標的、疾患の種類、およびステージを対象とした、開発中の診断薬や治療薬にまで及んでいます。
診断薬事業部門において、ロシュはバイオマーカー・アッセイの極めて広範なポートフォリオを提供しています。これには、血液ベースの「Elecsys® pTau217」「Elecsys® pTau181」「Elecsys® ApoE4」検査に加え、脳脊髄液(CSF)アッセイやデジタル・ソリューションが含まれます。これらにより、診療のあらゆる段階において、より効果的でタイムリーな疾患の検出、診断、およびモニタリングが可能になります。また、科学的理解を深め将来のイノベーションを支えるための、広範な研究用試薬(RUO)も提供しています。
アルツハイマー病という世界的な負担に対処するためには、革新的な検査や治療薬以上のものが必要です。だからこそロシュは、臨床医、科学者、患者団体、政策立案者、そして医療システムと連携しています。アルツハイマー病研究の進歩が、確実に世界中の何百万人もの人々にとっての利益へとつながるよう、一丸となって取り組んでいます。
References
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広報(報道関係者向け)
tokyo.pr@roche.com
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