SARS-CoV-2感染小児の1型糖尿病リスクを確認

SARS-CoV-2 Infection and Development of Islet Autoimmunity in Early Childhood

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背景

SARS-CoV-2感染は小児1型糖尿病（T1D）罹患を導きうるか。
ドイツTechnische Universität DresdenのLugarらは、ヨーロッパ多施設共同研究Primary Oral Insulin Trialの保存血を用いて、膵島自己免疫とSARS-CoV-2感染との関連を検討する前向研究を行った。T1Dリスクが遺伝的に10%を超える生後4〜7ヵ月の登録乳児885名の血液に対してSARS-CoV-2抗体検査を実施した。一次アウトカムは複数の膵島自己抗体の発現である。

結論

参加者の170名がSARS-CoV-2抗体陽性となり、60名が膵島自己抗体陽性となった（aHR 3.5）。SARS-CoV-2 抗体陰性小児における膵島自己抗体の発現率が100人年当たり3.5である一方、SARS-CoV-2抗体陽性小児におけるそれは、7.8であった。また、SARS-CoV-2抗体陽性化年齢が低いほど、膵島自己抗体陽性となるリスクが高かった。

評価

昨年JAMAにLetter報告されたドイツ研究（https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2795226）の後続詳報で、懸念されていた関連（https://academic.oup.com/jcem/article-abstract/108/9/2176/7084314）を確認する上質なエビデンスとなった。世界的な再確認とフォローアップが行われることになる。