外傷性肩関節前方脱臼への最適アプローチは手術+早期運動介入:メタアナリシス
Effectiveness of combined surgical and exercise-based interventions following primary traumatic anterior shoulder dislocation: a systematic review and meta-analysis
背景
初回外傷性肩関節前方脱臼(ASD)への最適の介入は。
オーストラリアUniversity of Adelaide のLathleanらは、成人ASD患者を対象として、手術+術後運動ベースの介入(EBI)をEBIのみと比較した60件の研究(n=3,598)を対象とする系統的レビュー・メタアナリシスを行った。
結論
研究は全体の25%が良質、48.3%が中質で、26.7%が低質だった。手術後3〜6週間以内に開始したEBIは、EBIのみと比べ、不安定症再発リスクが低かった(RR 2.03)。活動再開(RTA)率も高かったが、統計的には有意でなかった(RR 1.81)。
評価
著者らの結論は、手術と術後運動リハビリが良く、運動プログラムもマルチモーダルが良い、というものである。良質研究が少ないため、エビデンスベースは十分に堅固とは言えないが、尊重に足る推奨である。