身体活動はIBD患者に有益か:メタアナリシス
Physical Activity for Quiescent and Mildly Active Inflammatory Bowel Disease: A Systematic Review and Meta-Analysis
背景
身体活動(PA)は炎症性腸疾患(IBD)患者の健康関連QOL(HRQoL)改善に有効か。
カナダUniversity of ManitobaのOketolaらは、2011〜2023年に行われた18歳以上の軽中等症IBD患者へのPA介入の安全性・有効性を検証した7件のRCTと、1件の観察研究を対象とする系統的レビュー・メタアナリシスを行った。
結論
PAがHRQoLに有効であるとのエビデンスはなかったが、IBD患者の不安感低減には有効だった(SMD −0.35)。疲労感・関節痛・腹痛・ストレス・鬱に対しての有効エビデンスは不十分だった。全研究でPAは安全とみなされた。
評価
同定されたRCTはすべて小規模で、メタアナリシスも患者レベルではなく、臨床インパクトをもつ結論を引き出すことはできなかった。重要なテーマであり、検討は始まったばかり、とみなされる。