Allo-HSCT後のGVHD予防にシクロホスファミドベーストリプルレジメン:BMT CTN 1703
Post-Transplantation Cyclophosphamide-Based Graft-versus-Host Disease Prophylaxis
背景
同種造血幹細胞移植(allo-HSCT)における移植片対宿主病(GVHD)予防の現在の標準はカルシニューリン阻害薬とメトトレキサートの併用だが、無効例は多い。
アメリカ Sidney Kimmel Comprehensive Cancer CenterのBolaños-Meadeら(BMT CTN 1703)は、造血器腫瘍成人患者431名を対象として、シクロホスファミド+タクロリムス+ミコフェノール酸モフェチル(実験介入)の効果・安全性を、タクロリムス+メトトレキサート(対照標準法)と比較する第3相RCTを行った。一次エンドポイントは1年時点でのGVHD非発症無再発生存率、イベントはグレードIII/IV急性GVHD・慢性GVHD(要全身免疫抑制療法)・原疾患再発/進行・全死因死亡である。
結論
実験介入の一次エンドポイント効果を認めた(HR 0.64)。1年時点での調整GVHD非発症無再発生存率は、実験介入群で52.7%、対照標準法群で34.9%であった。全生存率・無病生存率・再発・移植関連死・生着に群間差はなかった。
評価
シクロホスファミドベースのレジメンにより、現在の標準を超える最近の試みとしては、欧州のHOVON-96もあり(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35143644/)、類似の結果を出している。アメリカでは、このJohns-Hopkinsトリプルレジメンが次の標準となるとみられるが、なお欧・アメリカともに全生存率効果は見い出せていない。


