慢性硬膜下血腫にはデキサメタゾンか手術か
Dexamethasone versus Surgery for Chronic Subdural Hematoma

カテゴリー
Top Journal
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
June 2023
388
開始ページ
2230

背景

慢性硬膜下血腫に血腫除去術を行わず、グルココルチコイドを投与する、という提唱・実践がある。
オランダAmphia HospitalのMiahら(DECSA)は、症候性慢性硬膜下血腫患者252名を対象として、デキサメタゾン19日間漸減投与と穿頭ドレナージの効果・安全性を比較する非劣性RCTを行った。一次エンドポイントは、無作為化後3ヵ月時点での機能転帰(修正ランキンスケールスコア)である。

結論

デキサメタゾン群で安全性とアウトカムに懸念が生じたため、試験は早期終結された。デキサメタゾンの非劣性は示されなかった(オッズ比 0.55)。二次エンドポイント(マークウォルダー評価尺度スコア等)でも同様だった。

評価

デキサメタゾン使用を非侵襲性の抗炎症アプローチとして推奨する向きもあり、決定試験が行われた。2020年のDex-CSDHで「有効とはし難いが再手術は減った」としていた(https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2020473)ため、再度行われた非劣性試験である。今回はより否定的な結果となったが、NEJM Editorialは、「“硬膜下血腫”という用語は誤りである」と主張し、アプローチを個別化することを提唱している。このようなRCTは最後となるとみられる。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(Top Journal)

The New England Journal of Medicine(NEJM)、The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Nature、Nature Medicine、Science、Science Translational Medicine、Cell