白内障手術の両眼同日化(ISBCS)で医療資源を節減:BICAT-NL
Safety, effectiveness, and cost-effectiveness of immediate versus delayed sequential bilateral cataract surgery in the Netherlands (BICAT-NL study): a multicentre, non-inferiority, randomised controlled trial
背景
高齢化で白内障手術のひっ迫が起こっており、ケアの効率化が必要となっている。
オランダMaastricht UniversityのSpekreijseら(BICAT-NL)は同国10病院で、両眼同日白内障手術(ISBCS)の実行可能性・有効性および経済評価を現在の待機的両眼別日手術(DSBCS)と比較する非劣性RCTを行った。対象は、18歳以上で、合併症のない手術が予想され、眼内炎や屈折異常のリスクが高くない患者865名。一次アウトカムは、術後4週時で1.0ジオプトリー(D)以下の目標屈折率を得た第2眼の割合である。経済評価での一次エンドポイントは、質調整生存年(QALY)あたり社会的コストの増分である。
結論
ISBCSのDSBCSへの非劣性が示された(97% vs. 98%)。眼内炎は両群とも観察・報告されず、有害事象は両群間で同等であり、不同視のみに有意差があった。社会的コストは、ISBCSがDSBCSより403ユーロ($507)低かった。国家的コスト削減は、年間2740万ユーロ(3450万ドル)に達する可能性がある。
評価
Cochraneレビューは、「ISBCSが良さそうだがエビデンスは未だ十分でない」としていた(https://www.cochrane.org/CD013270/EYES_surgery-both-eyes-same-day-or-different-days-which-works-better-treat-cataract-both-eyes)。医療手法的に非劣性であるためコスト削減効果が効いてくる、という医療経済的結論を明示したが、国民医療体制が完備した北欧諸国で全国的に導入されることで、初めて意味をもつ効果である。


