膝蓋大腿疼痛への運動介入は有益?
Quadriceps or hip exercises for patellofemoral pain? A randomised controlled equivalence trial
背景
膝蓋大腿疼痛(PFP)に対しては運動介入が有効とされるが、ターゲットは大腿四頭筋(QE)か股関節周囲筋(HE)か。
デンマークBispebjerg HospitalのHansenらは、PFP患者200名を対象として、これを検証する同等性RCTを行った。一次アウトカムは、ベースライン以後12週でのAnterior Knee Pain Scale (AKPS)変化である。
結論
AKPS変化はQE群 7.6・HE群 7.0(差 0.6点)で、いずれも臨床的有意の最小変化(MCID)を超えなかったが、同等性は示された。
評価
2015年コクランレビューが「有効である可能性が高い」としていた運動介入である(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25603546/)。どの介入モードに優劣があるか、という問題をテーマにしたRCTだったが、運動介入自体の臨床的意義を問題視する結果となった。個々のPFPの成因や病態などによって最適介入が違う可能性がある。