股関節骨折患者の早期リハは1日50分目標
Effect of Variation in Early Rehabilitation on Hospital Readmission After Hip Fracture
背景
股関節骨折入院患者に対しては早期のリハビリ介入が有益である、というデータが多い。
アメリカUniversity of UtahのKumarらは、2016〜2017年の中高齢成人股関節骨折患者131,127名を対象として、院内リハビリテーション(理学療法・作業療法・併用)施術の短(中央値=17.5)・中(中央値=30.0)・長(中央値=48.8)時間(分)/日施行効果を比較する後向解析を行った。一次アウトカムは、7日、30日での全原因再入院である。
結論
入院日数中央値は5日、1日リハビリ時間中央値は30分だった。長時間介入グループと比べ、短時間グループは一次アウトカムリスクが高かった(30日でのOR 1.11)。また同グループは、7日再入院率も高かった(OR 1.20)。
評価
術後リハビリの介入強度が強い方が股関節機能改善に有効であることには、系統レビュー・メタアナリシスが存在する(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36738661/)。この論文は、「作業療法も含めた早期リハビリは50分目標」という指針を与える結果である。


