幼児期の下気道感染症で成人後の呼吸器疾患死亡リスクが倍増:英NSHD
Early childhood lower respiratory tract infection and premature adult death from respiratory disease in Great Britain: a national birth cohort study
背景
幼児期の下気道感染症(LRTI)は、成人後の呼吸器疾患による死亡と関連するか。
イギリスImperial College LondonのAllinsonらは、MRC National Survey of Health and Development(NSHD)コホートデータに基づき、この問題を検討した。分析対象は1946年3月のUK出生コホート5,362名で、幼児期(2歳未満)のLRTIと、26歳から73歳までの呼吸器疾患による死亡の関連を評価した。
結論
最長追跡期間は47.9年であった。幼児期のLRTI罹患者は、非罹患者に比べ、73歳までに呼吸器疾患で死亡するリスクが高かった(HR 1.93)。
評価
イギリスの定評ある超長期データに基づき、小規模調査で提出されていた仮説を最長期データで支持した。ワクチンや禁煙政策に高いインパクトを与える。