超早産児への脳酸素飽和度モニタリングは無益
Cerebral Oximetry Monitoring in Extremely Preterm Infants

カテゴリー
看護・母子医学
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
April 2023
388
開始ページ
1501

背景

超早産児の治療に脳酸素飽和度モニタリングを用ることが増えている。
デンマークRigshospitaletのHansenら(SafeBoosC-III)は、1,601名の生後6時間以内超早産児(在胎28週未満)を対象として、72時間モニタリングの効果・安全性を検証するRCTを行った(対照:通常治療)。一次アウトカムは、最終月経後週齢36週時点での児の死亡または重症脳損傷の複合である。

結論

脳酸素飽和度モニタリングの一次アウトカム効果を認めなかった。重篤有害事象に群間差を認めなかった。

評価

同試験は166名参加のP2で「有効か」という結果を出しており、それを覆す最終判定は衝撃である。すでにかなり実行されている手法で、煩雑でもある。著者らは、非盲検的である、モニタリング期間が短い、長期アウトカムをみていない、と制約点を列挙しているが、17ヵ国1,601名の大規模P3結果にチャレンジすることは困難である。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(看護・母子医学)

Oncology Nursing Forum, International Journal of Nursing Studies