超早産児への脳酸素飽和度モニタリングは無益
Cerebral Oximetry Monitoring in Extremely Preterm Infants
背景
超早産児の治療に脳酸素飽和度モニタリングを用ることが増えている。
デンマークRigshospitaletのHansenら(SafeBoosC-III)は、1,601名の生後6時間以内超早産児(在胎28週未満)を対象として、72時間モニタリングの効果・安全性を検証するRCTを行った(対照:通常治療)。一次アウトカムは、最終月経後週齢36週時点での児の死亡または重症脳損傷の複合である。
結論
脳酸素飽和度モニタリングの一次アウトカム効果を認めなかった。重篤有害事象に群間差を認めなかった。
評価
同試験は166名参加のP2で「有効か」という結果を出しており、それを覆す最終判定は衝撃である。すでにかなり実行されている手法で、煩雑でもある。著者らは、非盲検的である、モニタリング期間が短い、長期アウトカムをみていない、と制約点を列挙しているが、17ヵ国1,601名の大規模P3結果にチャレンジすることは困難である。