欧州発、人種・性別不関のeGFR推定式EKFC eGFRcys
Cystatin C-Based Equation to Estimate GFR without the Inclusion of Race and Sex

カテゴリー
Top Journal
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
January 2023
388
開始ページ
333

背景

eGFRの推算には、現在クレアチニン値ベース式(eGFRcr)が主に使用されているが、シスタチンC値に基づく式(eGFRcys)とどちらが高精度か。
ベルギーKU Leuven KulakのPottelら(EKFC)は、スウェーデン人227,643 名のデータでの成人シスタチンC値に基づいてEKFC eGFRcys式を構築し、その妥当性をEU(n=11,231)・米国(n=1,093)・アフリカ(n=508)のコホートで検証した。

結論

EKFC eGFRcysが、比較全コホートにおいてEKFC eGFRcrと同等精度であること、KDIGOが推奨するCKD-EPIによる eGFRcys式より、精度が高いことを確認した。EKFC eGFRcrとEKFC eGFRcysの算術平均により、精度はさらに向上した。

評価

EKFC eGFRcysはEKFC eGFRcrより優れてはいないものの、CKD-EPIよりは優れている、という結論である。 年齢・性別・人種による補正が不要、という特性により、より有用であることが示唆される。日本人でも検討されることになろう。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(Top Journal)

The New England Journal of Medicine(NEJM)、The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Nature、Nature Medicine、Science、Science Translational Medicine、Cell