イギリス全国データが示す、「小さな子どもはコロナに強い」
Child Mortality in England During the First 2 Years of the COVID-19 Pandemic
背景
COVID-19パンデミックで小児死亡のリスクはどう変わったか?
イギリスUniversity of BristolのLuytらは、2019年4月1日~2022年3月31日の全イングランド小児死亡に関する人口ベースコホート研究を行った。一次アウトカム指標は死亡リスクである。
結論
パンデミック初期2020~2021年には、小児の全原因死亡リスクは有意に低下し(RR 0.89)、2021~2022年には常年レベルに戻った(RR 1.00 )。感染症・基礎疾患による死亡リスクに減少がみられた一方、外傷による死亡リスクが増加した(PAF 14.7%)。死亡リスク減は、都市部よりも農村部で大きく、9歳以上の子供にはみられなかった。
評価
「子供はコロナに強い」というパンデミック開始期から周知されていた関係を、全人口統計で確認した。非都市部の幼少児が一番強かったこと、外傷死が増えたことも興味深い。