NIH グラント申請書に「売り込み文句(ハイプ)」使用が激増している
Trends in the Use of Promotional Language (Hype) in Abstracts of Successful National Institutes of Health Grant Applications, 1985-2020
背景
アメリカの医学研究では、NIHグラントを得られるかどうかが致命的に重要である。
日本University of Tsukuba(筑波大学)のMillarらは、NIH RePORTERアーカイブ内1985〜2020年901,717件の申請書アブストラクトで使われている形容詞を解析し、「ハイプ」(プロモーション的)語使用の経時変化を追跡調査した。
結論
139の形容詞をハイプと同定した。これらのうち130のハイプ語は、7,690語/100万語(wpm)増加し、9つのハイプ語は686 wpm減少した。絶対増加は、新規(novel)が1,054 wpm、重要(critical)が555 wpm、キー(key)が461 wpm、相対的加率は、持続可能(sustainable)が25.157%、 実行可能(actionable)が16.114%、 拡張可能(scalable)が13.029%が、高かった。ハイプは、プロジェクトの重要性・新規性・基本性・厳密性・成果の有用性・研究者の資質・研究環境・問題の重大性・申請者の個人的姿勢を示すために使用される。
評価
Impact factor尺度の重視が、研究論文内でのハイプ語の増加をもたらしている、とした論文があるが(https://respiratory-research.biomedcentral.com/articles/10.1186/1465-9921-10-35)、グラント申請での「ハイプ」語激増を指摘したユニークな発端研究である。著者らは、申請者・レフリー・助成機関は、グラント申請がハイプ化していることを認識すべきである、としている。


