腎サイレントストーンは積極除去
Removal of Small, Asymptomatic Kidney Stones and Incidence of Relapse

カテゴリー
Top Journal
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
August 2022
387
開始ページ
506

背景

小さな(6 mm 以下)無症状の腎結石(サイレントストーン)の内視鏡的予防除去は有益か。
アメリカUniversity of WashingtonのBaileyらは、これを検証するRCTを行った。サイレントストーンを、尿管または対側腎結石の内視鏡的除去術中に38名で除去し(介入群)、35名で除去しなかった(対照群)。一次アウトカムは、再発(術後の救急受診・手術・副次結石の増大)である。

結論

平均追跡期間4.2年で、介入の一次アウトカム効果を認めた(再発までの期間 1,631.6日 vs. 934.2日, 再発のHR 0.18, 再発率16% vs. 63%)。

評価

サイレントストーンをもつ患者にとって最も基本的な問題だが、現在のガイドラインは「患者と泌尿器科医がよく話し合う」という状態である。積極除去を強力に推進するエビデンスだが、この試験での追加手術時間は25分、という短さであり、技術レベルの問題は無視できない。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(Top Journal)

The New England Journal of Medicine(NEJM)、The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Nature、Nature Medicine、Science、Science Translational Medicine、Cell