腰痛軽減にはAI主導CBT
Patient-Centered Pain Care Using Artificial Intelligence and Mobile Health Tools: A Randomized Comparative Effectiveness Trial
背景
AIを用いた認知行動療法介入(AI-CBT-CP)は、腰痛軽減に有効か。
University of MichiganのPietteらは、同患者278名を対象として、これを検証する非劣性RCTを行った。患者をAI-CBT-CP群とAI不使用CBT-CP群に割付け、10週間介入した。その後、AI-CBT-CP群では音声自動応答装置(IVR)フィードバックに基づき、15分か45分のセラピスト主導の電話セッション、もしくはIVR配信による個別化セラピストメッセージが送られ、コントロール群へは治療者電話によるCBT-CPセッションが10回行われた。一次アウトカムは、3、6ヵ月でのRDQ評価による腰痛スコアである。
結論
AI-CBT-CPの非劣性が示された(3ヵ月, −0.72、6ヵ月, -1.24)。AI-CBT-CP群では、臨床的有意な治療改善がみられた(RMDQ:37% vs. 19%・疼痛強度スコア:29% vs. 17%)。また、AI-CBT-CPでのセラピストの治療時間は標準CBT-CPの半分以下だった。
評価
同著者らによる先行研究(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28384682/)でも、IVR-CBTが対面CBTに対し非劣性であった。初の大規模RCTで、AI利用のトレンドを後押しした。