看護師による経口薬服用中がん患者のデジタル遠隔モニタリングは有益:CAPRI
Digital remote monitoring plus usual care versus usual care in patients treated with oral anticancer agents: the randomized phase 3 CAPRI trial

カテゴリー
Top Journal
ジャーナル名
Nature Medicine
年月
April 2022
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開始ページ
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背景

スマホ利用によるデジタル遠隔モニタリング(DRM)は、近未来医療の重要な柱となるとみられる。フランス Gustave RoussyのMirら(CAPRI)は、転移性がん患者に対する看護師ナビゲーター主導DRMプログラムの治療に与える影響を評価する第3相RCTを行った。経口抗がん薬を投与されている患者559名を、通常ケアに看護師ナビゲーター主導フォローアップシステムと、Webポータル-スマホアプリを組み合わせた介入群と、担当医の裁量のみによる通常の症状モニタリングを行う対照群に割り付けた。一次エンドポイントは、治療薬用量の最適化である。

結論

介入の一次エンドポイント(相対用量強度[relative dose intensity])改善効果を認めた(93.4% vs. 89.4%)。PXの改善、入院日数の短縮、治療関連グレード3以上毒性の減少も認めた。

評価

すでに多くの報告のある注目の主題であり、先駆的なRCTでも肺がんでの有用性が示されている(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28423407/)。このRCTは完全看護師主導プロジェクトであり、オンコロジストによる従前のフォローアップ法を対照として有益性を示した興味深い結果を示した。

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大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(Top Journal)

The New England Journal of Medicine(NEJM)、The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Nature、Nature Medicine、Science、Science Translational Medicine、Cell