妊婦に接種、RSV融合前Fタンパクベースワクチンは有望
Prefusion F Protein-Based Respiratory Syncytial Virus Immunization in Pregnancy
背景
RSウイルス(RSV)感染症は世界の乳児に多大のインパクトを与えている疾患だが、妊婦ワクチンがなかった。PfizerのGurtmanらは、妊娠24〜36週の女性406名(生児403名)を対象として、同社開発による2価RSV融合前F蛋白ベース(RSVpreF)ワクチンの有効性・安全性を検証する第2b相RCTを行った(対照:プラセボ)。安全性エンドポイント・免疫原性エンドポイントを設定し、今回報告中間解析では、分娩時母体の血清・臍帯血中のRSVA・RSVB・RSVABの中和抗体価、母児間の経胎盤移行比等を評価した。
結論
ワクチン接種母体のみで中和抗体応答を認め、さらに中和抗体の高経胎盤移行比(1.41〜2.10)を確認した。明らかな安全性懸念は認めなかった。
評価
同ワクチンへの需要は大きく、ModernaもmRNAワクチン開発を進めている。このPfizerの新規タンパクワクチンはすでに第3相が進行中で、今年中に初期結果が期待されている。