COVID-19ワクチンの有害妊娠アウトカムリスクを否定
Association of SARS-CoV-2 Vaccination During Pregnancy With Pregnancy Outcomes
背景
COVID-19ワクチンの妊婦安全性に関し高信頼度データが必要である。ノルウェイNorwegian Institute of Public HealthのMagnusらは、スウェーデンとノルウェーにおける157,521名の単胎出生(平均母体年齢31歳)を対象とする後向研究を行い、ワクチン接種の周産期アウトカムへの影響を評価した。
結論
18%が妊娠中にSARS-CoV-2ワクチン(BNT162b2 12.9%、mRNA-1273 4.8%、AZD1222 0.3%)を接種した(0.7%、8.3%、9.1%が、各妊娠第1期・第2期・第3期に接種)。
ワクチン接種は、早産・死産・在胎不当過小・Apgarスコア低値・NICU入室リスク増加と有意に関連しなかった。
評価
この主題に関してはすでに複数の研究があるが、このKarolinska報告は大規模・上質のものである。また、すべての研究で妊婦リスクは否定されている。ただし、基本的にはmRNAワクチン・オミクロン株以前のデータである。生児への長期影響は不明だが、抗体の移行は確認されている。