乳児のRSV感染予防にnirsevimab登場:MELODY
Nirsevimab for Prevention of RSV in Healthy Late-Preterm and Term Infants
背景
Nirsevimabは、新規RS ウイルス(RSV) 融合タンパクモノクローナル抗体薬である。AstraZenecaのVillafanaら(MELODY)は、在胎35週以降に出生した乳児に対する同薬のRSV感染予防効果を検証する第3相RCTを行った(対照:プラセボ;n=1490)。一次有効性エンドポイントは、注射後150日間でのRSV関連下気道感染症受診である。
結論
Nirsevimab一次エンドポイント効果を認めた(有効率 74.5%)。入院抑制効果も認めた(有効率 62.1%)。重篤有害事象発生率は実薬群6.8%、プラセボ群7.3%であった。
評価
現在RSVの予防抗体薬としてパリビズマブがあるが、流行期間中頻回投与が必要で実際的でない。Nirsevimabは季節1回投与ですみ、承認されればパリビズマブを置換するとみられる。なお、NEJMは同薬の心肺疾患児への効果を検証するRCTの第1相安全性確認を併載している(https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMc2112186)。