大腿骨頚部内側骨折の半関節形成術はセメント固定で
Cemented or Uncemented Hemiarthroplasty for Intracapsular Hip Fracture
背景
股関節骨折患者への半関節形成術での固定はセメント固定かセメントレス固定か。
英Oxford Trauma and Emergency CareのCostaらは、60歳以上の大腿骨頚部内側骨折患者を対象として、セメント固定(n=610)とセメントレス固定(n= 615)を比較するRCTを行った。一次アウトカムは、無作為化4ヵ月後のEQ-5Dスコア(健康関連QOL)である。
結論
セメント固定の一次アウトカム優位を認めた(0.371 vs. 0.315; 調整差 0.055)。12ヵ月での差は4ヵ月よりも小さかったが、12ヵ月死亡率(OR 0.80 )・人工関節周囲骨折発生率(OR 4.37)もセメント固定群の方が低かった。
評価
アメリカでの後向研究でも類似結果を出しており(https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2762907)、この問題に関しては結論が出たものといえよう。


