COVID-19軽症患者への抗体カクテルREGEN-COVの有効性を最終報告
REGEN-COV Antibody Combination and Outcomes in Outpatients with Covid-19
背景
抗体カクテル療法としてワクチン出現前に多大な注目を集めたREGEN-COV(casirivimab+imdevimab)はすでに緊急使用許可されているが、第3相試験が完了した。Regeneron PharmaceuticalsのWeinreichらは、COVID-19重症化リスク患者1,355名を対象として行われた同適応デザイン第3相部の結果を発表している(対照:プラセボ)。追跡期間は28日間、一次エンドポイントは入院または死亡および症状消失までの期間である。
結論
REGEN-COVの一次エンドポイント効果を認めた。2,400 mg使用群での相対リスク減は71.3%であった。症状消失期間も短縮した。重篤有害事象発現率はプラセボ群の方が高かった。
評価
同カクテル薬はワクチン出現までのつなぎ手段として高い価値をもったが、「発症初期の軽症者に外来で毎日静注」という基本要請のため広汎には普及しなかったようである。なお、著者らは同ワクチンがδまでのバリアントに対しインビトロで有効であると記しているが、臨床試験データは出していない。