COVID-19へのトファシチニブは有望
Tofacitinib in Patients Hospitalized with Covid-19 Pneumonia
背景
COVID-19患者へのヤヌスキナーゼ（JAK）阻害薬トファシチニブの有効性は。ブラジルHospital Israelita Albert EinsteinのBerwangerら（STOP-COVID）は、同肺炎入院成人患者289名を対象としてこれを検証する第2相試験行った（対照:プラセボ）。一次アウトカムは、28日目までの死亡または呼吸不全の発生である。全原因死亡と安全性の評価も行った。
結論
トファシチニブの一次アウトカム効果を認めた（RR:0.63）。全原因死亡も低減し、重篤有害事象に群間差はなかった。
評価
JAK阻害薬ではすでにｂaricitinibがremdesivirとの併用で有効性を報告しているが（https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2031994）、ここでのトファシチニブを含め現在までのCOVID-19 への薬剤効果の臨床試験は、すべて非δバリアントに対するものである。
