「HIV-1感染予防に中和抗体」の概念を実証
Two Randomized Trials of Neutralizing Antibodies to Prevent HIV-1 Acquisition
背景
HIV-1感染予防への広域中和抗体(bnAb)利用は、長く期待されてきた。Fred Hutchinson Cancer Research CenterのCoreyら(HVTN 704/HPTN 085およびHVTN 703/HPTN 081)は、2,699名(085)および1,924名(081)の高リスク者を対象として、bnAb(VRC01)の効果・安全性を検証する第2b相試験を行った(対照:プラセボ)。
結論
100人年あたりHIV-1感染の予防効果推定値は085試験で26.6%、081試験で8.8%で、いずれも統計的非有意であった。しかし、事前指定プール化解析では、VRC01感受性株による感染予防効果推定値は75.4%であった。有害事象に群間差はなかった。
評価
著者らの結論は、「臨床試験としては失敗だが、概念実証試験としては成功した」というものである。すでに多剤併用や多価抗体の臨床試験が5件進行しており、この論文は、路を切り開いたパイロット研究の報告というべきものである。


