アイスランドのCOVID-19有病率は0.9%、感染者致死率は0.3%、PCRでの発見者は半数
Humoral Immune Response to SARS-CoV-2 in Iceland

カテゴリー
Top Journal
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
October 2020
383
開始ページ
1724

背景

人口35万人の島国アイスランドは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染症COVID-19に関する疫学調査が最も正確に行えている国の一つである。同国deCODE GeneticsのStefanssonらは、30,576名の血清抗体検査の結果を報告している。測定はを6種の方法で行い、2種のpan-Ig測定法陽性をもって陽性確診とした。PCR陽性者の検体は回復直後と診断後最長4ヵ月時点で採取し、計1,237名・2,102検体を検査した。曝露隔離者は4,222名、曝露不確認者は23,452名であった。

結論

感染回復者 は91.1%が血清抗体陽性であった。隔離者は2.3%が、曝露不確認者でも0.3%が陽性であった。ここから、アイスランド全人口SARS-CoV-2感染率はを0.9%、感染者致死率を0.3%と推定した。感染者のPCR 診断率は56%、不隔離・非PCR検査者の感染率は30%と推定した。

評価

同国の全人口の約0.9%が感染し、感染者致死率は0.3%であった、という推定である。PCRで確認された感染者は半数ということだが、同国のPCR検査規模は日本の約50倍であり、日本でPCR確認された感染者はせいぜい10%ということになろう。なお、最近のデータは抗体消退の報告が多く、抗体による有病率把捉は過少評価となるとみられる。また、ここでの死亡推定では超過死亡推測を使っていない。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(Top Journal)

The New England Journal of Medicine(NEJM)、The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Nature、Nature Medicine、Science、Science Translational Medicine、Cell