COVID-19重症化の最重要予測因子は血中IL-6・TNF-αレベル
An inflammatory cytokine signature predicts COVID-19 severity and survival
背景
COVID-19(新型コロナウイルス感染症)は、重症化予測因子の同定が最大の診断問題である。Icahn School of Medicine at Mount Sinai(ISMMS)のGnjaticらは、同入院患者1,484名を迅速マルチサイトカインアッセイにより入院後41日(中央値8日)まで追跡し、臨床情報・臨床検査結果・患者アウトカムと統合した。
結論
入院時血清IL-6、IL-8、TNF-αの高レベルが重症化の予測因子であった(P<0.0001、P=0.0205、P=0.0140)。多因子調整後、IL-6とTNF-αレベルが疾患重症度と死亡の独立予測因子であった。
評価
衆目の集まる主題で、Yale研究は113名の患者の長期データから、より複雑な像を「免疫ミスファイアリングのシグナチュア」としている(https://www.nature.com/articles/s41586-020-2588-y)。IL-6とTNF-αにフォーカスしたこのISMMS結果は、阻害治療薬に直結しているため重要である。