Moderna-NIHのCOVID-19 SARS-CoV-2 mRMAワクチンがP1通過を報告
An mRNA Vaccine against SARS-CoV-2 - Preliminary Report

カテゴリー
Top Journal
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
July 2020
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開始ページ
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背景

COVID-19(新型コロナウイルス感染症)対策の決め手、SARS-CoV-2ワクチンの開発はすでに第3相に入っている。Kaiser Permanente Washington Health Research InstituteのJacksonらは、NIHとModerna社が共同開発したmRNA-1273(膜融合前のSARS-CoV-2 Sタンパクをコード)ワクチンの第1相試験結果を報告している。対象は18〜55歳の健康成人45名である。

結論

mRNA-1273は、2回接種により全参加者で回復期血清上位レベルの抗SARS-CoV-2中和抗体生成を誘導した。重篤有害事象はなかった。

評価

英のOxford-AstraZenecaワクチンと並ぶ米のトップランナーで、各々アデノウイルスベクター型とmRNA型の代表である。前者のP1/2報告は、T細胞応答を確認した点でより優れている(https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(20)31604-4/fulltext)。これらを含め、複数候補の第3相初期結果が今年中に得られることは確実である。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(Top Journal)

The New England Journal of Medicine(NEJM)、The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Nature、Nature Medicine、Science、Science Translational Medicine、Cell