白内障へのフェムトセカンドレーザー手術は従来手術に優れず:FEMCAT
Femtosecond laser-assisted versus phacoemulsification cataract surgery (FEMCAT): a multicentre participant-masked randomised superiority and cost-effectiveness trial
背景
フェムトセカンドレーザー白内障手術(FLACS)は、水晶体乳化吸引白内障手術(PCS)より優れるか。フランスUniversitaire de Bordeaux のSchweitzerら(FEMCAT)は、白内障患者 907名(1,476眼球)を対象としてこれを検証するRCTを行った。一次エンドポイントは、手術成功率(術後3か月時における4項目[重度の術前症状なし、LogMAR≧0.0の評価によるBCVA、絶対屈折誤差≦0.75、角膜乱視度≦0.5D・軸角度≦20°]の複合)である。
結論
群間に一次エンドポイント有意差はなかった。コストベネフィットは、FLACSよりPCSが優れた(10,703ユーロ/患者)。
評価
正確な水晶体前嚢切開が可能であり、PCSアプローチが困難な症例に期待されたFLACSであったが、優越性が示されなかった。以後は適応症例の探索が行われうる。


