潰瘍性大腸炎の寛解導入・維持療法にウステキヌマブ

Ustekinumab as Induction and Maintenance Therapy for Ulcerative Colitis

原文を読む

背景

NEJMは、潰瘍性大腸炎（UC）に対するバイオロジックの効果に関する2論文を併載している。Icahn School of Medicine at Mount SinaiのSandsらのUNIFIは、ウステキヌマブの中等〜重症患者に対する寛解導入・維持療法有効性を検証するRCTであり（対照：placebo、n=961）、一次エンドポイントは、臨床的寛解（Mayoスケール合計が2点以下で、同スケール4項目のサブスコア［0〜3点］に1点を超えるものがないこと）である。

結論

ウステキヌマブの一次エンドポイント効果を認めた（8週時点で15.6%［130 mg 静注］ vs. 5.3%等）。皮下注による維持療法も有効であった。重篤有害事象の発生に群間差はなかった。

評価

併載VARSITY論文はベドリズマブがアダリムマブに優る、としたもので共にポジティブ結果である。NEJM Editorialは、単回静注と維持皮下注の治療デザインを推奨するとともに、バイオロジックへの大きな流れがUC治療の費用効果問題を正面に出してきている、と論じている。