PD-1阻害薬をPMLに?
Pembrolizumab Treatment for Progressive Multifocal Leukoencephalopathy
背景
進行性多巣性白質脳症(PML)は、免疫不全状態においてJCウイルスが再活性化することにより引き起こされるとされるが、治療法が存在しない。NIHのCorteseらは、8名のPML患者を対象として、PD-1阻害薬pembrolizmabを4〜6週使用した経験を報告している。
結論
5名の患者で、CSF中のJCウイルス量低下とin vitroでのCD4+、CD8+抗JCウイルス活性増、PMLの臨床症状の改善・安定化が見られた。他の3名では、免疫応答もなく臨床症状にも改善は見られなかった。
評価
有力な概念実証的パイロット試験であり、本格的臨床試験が正当化されるが、よい客観的マーカーのないことがネックとなっている。