頭頂部遠心性瘢痕性脱毛症にPADI3変異が関与
Variant PADI3 in Central Centrifugal Cicatricial Alopecia
背景
頭頂部遠心性瘢痕性脱毛症(CCCA)はアフリカ人女性で多く見られる脱毛症で遺伝性もみられるが、病態は不詳であった。イスラエルTel Aviv Medical CenterのSprecherらは、同患者(発見セットn=16、検証セットn=42)を対象とするエクソーム解析により、疾患関連遺伝子変異の同定を試みた。
結論
発見セットの31%でPADI3遺伝子変異を同定した。再現検証セットでは同変異は21%にみられた。統合データセットの事後解析により、CCCA患者の同変異保有率が対照集団より高いことを確認した(血縁関係調整後Χ二乗検定でP=0.03)。
評価
CCCAの関連遺伝子を同定して病態メカニズムの解明を一歩進め、同患者への対処法の策定を可能にした。CCCAと臨床経過の異なるuncombable hair syndrome患者の一部にもPADI3変異が存在し、同遺伝子は多様な毛幹疾患に関連している可能性がある。