保険ビッグデータが示す、Nature beats nurture?
Repurposing large health insurance claims data to estimate genetic and environmental contributions in 560 phenotypes
背景
疫学的遺伝子型-表現型連関解析の最大とみられる結果が発表された。 Harvard Medical SchoolのPatelらがAetna, Inc.の4400万名以上の保険データから56,396名の双生児と724,513名の同胞における560例の疾患関連表現型への遺伝要因と環境要因(社会経済的ステータス・大気汚染度・天候)の関連を解析したものである。
結論
40%の表現型に遺伝要因が、24.6%の表現型に双生児の共有環境要因がみられ、月々の医療費に影響していた。遺伝要因は認知機能疾患に最も影響し、結合組織疾患で最も影響が小さかった。環境要因は眼科疾患、次いで呼吸器疾患に影響が大きく、生殖器疾患や認知機能疾患には影響が小さかった。社会経済的ステータスは遺伝・環境要因より疾患表現型に関連が小さいが、肥満には関連した。
評価
双生児のビッグデータの解析で、nature beats nurtureという結論を出してメディアにも広く取り上げられている。既存の双生児研究メタ解析(MaTCH)ともかなり重なっている。ただし、この研究は若年者が対象で高齢期の疾患は解析されておらず、その意味ではnature beats nurtureとは言えない。


