保険ビッグデータが示す、Nature beats nurture?
Repurposing large health insurance claims data to estimate genetic and environmental contributions in 560 phenotypes

カテゴリー
その他
ジャーナル名
Nature Genetics
年月
February 2019
51
開始ページ
327

背景

疫学的遺伝子型-表現型連関解析の最大とみられる結果が発表された。 Harvard Medical SchoolのPatelらがAetna, Inc.の4400万名以上の保険データから56,396名の双生児と724,513名の同胞における560例の疾患関連表現型への遺伝要因と環境要因(社会経済的ステータス・大気汚染度・天候)の関連を解析したものである。

結論

40%の表現型に遺伝要因が、24.6%の表現型に双生児の共有環境要因がみられ、月々の医療費に影響していた。遺伝要因は認知機能疾患に最も影響し、結合組織疾患で最も影響が小さかった。環境要因は眼科疾患、次いで呼吸器疾患に影響が大きく、生殖器疾患や認知機能疾患には影響が小さかった。社会経済的ステータスは遺伝・環境要因より疾患表現型に関連が小さいが、肥満には関連した。

評価

双生児のビッグデータの解析で、nature beats nurtureという結論を出してメディアにも広く取り上げられている。既存の双生児研究メタ解析(MaTCH)ともかなり重なっている。ただし、この研究は若年者が対象で高齢期の疾患は解析されておらず、その意味ではnature beats nurtureとは言えない。

関連するメディカルオンライン文献

大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(その他)

The New England Journal of Medicine (NEJM)、Lancet、Journal of the American Medical Association (JAMA)、British Medical Journal (BMJ)、Annals of Internal Medicine (Ann Intern Med)