小児胃腸炎治療にプロバイオティクス配合剤は無益
Multicenter Trial of a Combination Probiotic for Children with Gastroenteritis
背景
乳酸菌等プロバイオティクス製品の急性・慢性下痢症へ予防・治療効果の報告が多いが、小児急性胃腸炎への治療効果はどうか。カナダUniversity of CalgaryのFreedmanらは、3〜48ヶ月の小児胃腸炎患者を対象としてLactobacillus rhamnosus・L. helveticus配合剤投与の治療効果を検証するRCTを行なった(n=886)。一次アウトカムは、Vesikariスコア9以上の中程度〜重症の胃腸炎である。
結論
L. rhamnosus・L. helveticus配合剤の一次アウトカム効果を認めなかった。二次アウトカムにも差はなかった。
評価
よく推奨される手法だが、スポンサーのない独立研究により無効を宣言した。NEJM Editorialは、他株の有効性は否定されていないこと、治療効果でなく予防効果を確認するする必要があることを指摘している。