間質性肺疾患合併RAにMUC5Bプロモーターバリアントが関連
MUC5B Promoter Variant and Rheumatoid Arthritis with Interstitial Lung Disease
背景
関節リウマチ(RA)関連間質性肺疾患(ILD)(RA-ILD)と特発性肺線維症(IPF)とは表現型が似ている。University of ColoradoのSchwartzは、ケースコントロール研究により、IPFのリスク因子MUC5Bプロモーターの機能獲得変異rs35705950がRA-ILDリスクにも寄与している、という仮説を検証した(RA-ILD:n=620、RA:n=614、健常対照者:n=5,448)。
結論
発見集団解析によりRA-ILDとMUC5Bプロモーターバリアントマイナーアレルとの関連を確認した(aOR:3.8)。同バリアントは、多人種症例シリーズ解析(aOR:5.5)でも、また発見集団と同症例シリーズの統合解析でもRA-ILD患者で有意に過剰出現していた。さらに同バリアントはRA患者におけるILD発症 高リスクと関連しており(aOR:3.1)、特に高分解能CTでILD所見が認められるRA患者での関連が強かった(aOR:6.1)。他方、非ILDのRAは同バリアントと有意な関連がなかった。
評価
この関連を堅固に確定したばかりでなく、治療困難な病態に対する治療標的を提示した重要結果である。