幼少期・青年期の引っ越しは非感情性精神病リスク
Association of Residential Mobility Over the Life Course With Nonaffective Psychosis in 1.4 Million Young People in Sweden
背景
転居が精神病リスクに関連する可能性があると言われるが、詳細は明らかでない。イギリスUniversity College LondonのKirkbrideらは、スウェーデンの1982〜1995年生まれのコホートを29歳まで追跡し、転居と非感情性精神病リスクの関連を検討する前向コホート研究を行った(n=1,440,383)。
結論
幼少期・青年期の転居回数増は非感情性精神病のリスク増と関連していた。このリスクは青年後期で最も高く、一度も転居しなかった者と比較して、16〜19歳での転居は調整HRが1.99であった。また、住居移動距離が30km以上であることは精神病リスクと独立して関連した。成人期においては1回の転居では精神病リスクはみられなかったが、4回以上ではリスクが増加した(aHR:1.82、95% CI:1.51-2.23)。
評価
著者らは、学校や社会ネットワークの変化を伴う引っ越しではリスクとの関連が特に強く、そのような環境に置かれる子どもには周囲のサポートが重要であると結論している。