自己炎症性反復性発熱症候群にカナキヌマブ

Canakinumab for the Treatment of Autoinflammatory Recurrent Fever Syndromes

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背景

家族性地中海熱（MEFV）・メバロン酸キナーゼ欠損症（MKD）・TNF受容体関連周期性症候群（TRAPS）は、分子機構は異なるもののすべて単一遺伝子による自己炎症疾患で、臨床的に周期的反復性発熱症候群ととらえられている。イタリアOspedale Pediatrico Bambino GesuのDe Benedettiら（CLUSTER）は、同症候群患者に対するIL-1ブロッカーカナキヌマブの効果を検証する第III相試験を行った（対照：placebo、MEFV：n=63、MKD：n=72、TRAPS：n=46）。一次アウトカムは16週での完全奏効である。

結論

同症候群3疾患全てでカナキヌマブの一次アウトカム有効性を認めた（MEVF：61% vs. 6%、MKD：35% vs. 6%、TRAPS：45% vs. 8%）。増量例を含めると完全奏効率はさらに高かった（71%・57%・73%）。16週以降延長投与によるコントロールの維持も相当程度可能であった（46%・23%・53%）。最頻有害事象は感染症であり、重篤例も少数認めた（16.6・13.7・0.0 件/100人年）。

評価

コルヒチンしか有効薬がなかった疾患群の治療に関するランドマーク研究で、同薬はすでに2016年にFDA承認されている。