高齢者の股関節手術での局所vs.全身麻酔にせん妄発生率差なし:RAGA
Effect of Regional vs General Anesthesia on Incidence of Postoperative Delirium in Older Patients Undergoing Hip Fracture Surgery The RAGA Randomized Trial

カテゴリー
整形外科・理学療法
ジャーナル名
Journal of the American Medical Association
年月
December 2021
327
開始ページ
50

背景

高齢者の股関節骨折手術で、局所麻酔は全身麻酔と比べ、術後せん妄発生率を低減できるか。中国 Wenzhou Medical UniversityのLiら(RAGA)は、同手術を行う認知症のない高齢患者950名を対象として、これを検証する多施設無盲RCTを行った。患者を、局所麻酔群(鎮静剤不使用での脊椎麻酔・硬膜外麻酔・もしくは両方)か全身麻酔群(静脈・吸入・もしくは併用)に割付けた。一次アウトカムは術後7日以内のせん妄発生である。

結論

一次アウトカムは局所麻酔群6.2%、全身麻酔群5.1%で群間に発生し、有意差はなかった。また、せん妄の重症スコアにも有意差はなかった( 23.0 vs 24.1)。

評価

米加で行われた REGAIN と軌一する結果であり(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34623788/)、この問題には決着がついたとみなされる。

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取り上げる主なジャーナル(整形外科・理学療法)

Physical Therapy