MSKCCが癌サバイバーの筋骨格系慢性疼痛への鍼治療有効性を示す
Effectiveness of Electroacupuncture or Auricular Acupuncture vs Usual Care for Chronic Musculoskeletal Pain Among Cancer Survivors: The PEACE Randomized Clinical Trial
背景
癌サバイバーの疼痛管理に電気鍼や耳鍼治療は有効か。Memorial Sloan Kettering Cancer CenterのMaoら(PEACE)は、3ヶ月以上の筋骨格痛を有する成人癌サバイバー360名を対象として、これを検証するRCTを行った(対照:標準ケア)。介入群には毎週のセッションが10回行われた。一次アウトカムは、ベースライン12週目でのBPIスコアの変化である。
結論
鍼治療介入の一次アウトカム効果を認めた(電気鍼群1.9点、耳鍼群1.6点低下)。耳鍼は電気鍼に対して非劣性ではなかったが、軽度有害事象報告数は耳鍼群が多く、それによる治療中止も多かった。
評価
すでに様々な検討がなされている主題で、一般の疼痛軽減には有効(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29198932/)というビューがある一方、サンプルサイズの小ささからエビデンスレベルは中等としたメタ解析もある(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31855257/)。この報告はMSKCCによる最大規模検証という重みがあるが、シャム対照でない、という方法論上の問題がある。