腰痛へのオステオパシー治療をシャム対照RCTにかける
Effect of Osteopathic Manipulative Treatment vs Sham Treatment on Activity Limitations in Patients With Nonspecific Subacute and Chronic Low Back Pain: A Randomized Clinical Trial
背景
非特異的腰痛(LBP)にオステオパシー治療(OMT)は有効か。フランスUniversite de ParisのNguyenらは、同患者400名を対象としてこれを検証するシャム対照群間並行SBRCTを行なった。患者を1:1比でOMT群とシャム治療群に割り付け、各群に2週に1回治療を合計6回行なった。一次エンドポイント・指標は、3ヶ月でのQuebec Back Pain Disability Indexスコアの変化である。
結論
いくつかの時点で両群間に一次アウトカム有意差を認めたが、差は臨床的に有意義と認められなかった。両群に有害事象が発生したが、手技との関連は認められなかった。
評価
OMTをシャムと比較する初めての大規模RCTである。Quebec Back Pain Disability Index(QBPDI)の最小臨床的有意スコアは20点とされており、このレベルに達した患者はOMTでは10.4%、シャム治療では7.6%であった。対照群を別設定すべき(無治療・理学療法・鍼灸・NSAIDs等)という意見もあるが、シャム対照はゴールドスタンダードであろう。

