膝OA患者に段階的運動介入
Stepped Exercise Program for Patients With Knee Osteoarthritis: A Randomized Controlled Trial

カテゴリー
整形外科・理学療法
ジャーナル名
Annals of Internal Medicine
年月
December 2020
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開始ページ
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背景

変形性膝関節症(OA)患者への、膝OAに特化した段階的運動介入プログラム(STEP-KOA)の有効性は。Durham VA Health Care SystemのAllenらは、米退役軍人患者345名をを対象として、これを検証するRCTを行なった(対照:教育のみ)。介入手法は、まず3ヶ月間インターネットベース運動プログラムを行い、そこで改善が少なかった患者には第2段階として3ヶ月間各週での身体活動コーチングコールが、更に改善が少なかった患者には第3段階で対面式理学療法を行うものである。一次アウトカムは、9ヶ月でのWOMACスコアである。

結論

介入群の患者の65%が第2段階に、また35%が第3段階に進んだ。9ヶ月での平均WOMACスコアは、介入群が6.8点低かった。

評価

身体活動に対するハードルが高い膝OA患者への有力なアプローチである。第1段階では自宅でのストレッチや筋力トレーニング、また有酸素運動を週最低でも3回することを推奨しており、ここで改善がない場合はより介入度が高いステップへと進めることにより、段階的に本格的理学療法が必要な患者だけが残ることになる。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(整形外科・理学療法)

Physical Therapy