元プロサッカー選手は神経変性疾患因死亡リスクが高い、特にAD死リスクは5倍
Neurodegenerative Disease Mortality among Former Professional Soccer Players
背景
コンタクトスポーツ選手の神経変性疾患リスクが注目されている。UK Queen Elizabeth UniversityのStewartら(FIELD)は、スコットランドデータベース登録元プロサッカー選手7,676名をケース、性別・年齢・社会経済ステータス等をマッチした一般人23,028名をコントロールとして神経変性疾患因死亡リスクを後向比較した。
結論
全原因死亡リスクは70歳まで元選手が低かったが、それ以降は元選手が高くなった。虚血性心疾患因死亡・肺がん因死亡リスクは元選手が低かったが(HR:0.80・HR:0.53)、神経変性疾患因死亡リスクは非常に高かった(多因子調整後HR:3.45)。特にアルツハイマー型認知症リスクは5.07に達した(パーキンソン病は2.15)。認知症関連投薬のオッズは4.9に達した。
評価
近年合意が強くなっている見解をフットボール協会依頼による最大のケース・コントロール研究で確認したもので、メディアでも報道されている(https://www.bbc.com/sport/football/50124102)。同様の報告はアメフト選手でも報告されている(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22955124)。