腰椎終板炎からの腰痛に抗菌薬は無益
Efficacy of antibiotic treatment in patients with chronic low back pain and Modic changes (the AIM study): double blind, randomised, placebo controlled, multicentre trial

カテゴリー
整形外科・理学療法
ジャーナル名
BMJ
年月
October 2019
367
開始ページ
l5654

背景

椎間板ヘルニア歴や腰椎終板炎(MODIC変化)原因の慢性腰痛患者への抗菌薬は有効か。ノルウェーUniversity of OsloのBratenらは、同患者180名を対象としてこれを検証するRCTを行なった。患者は1日3回のプラセボまたは750 mgのアモキシシリン経口投与(3ヵ月)群に割り付けた。一次アウトカムは、1年後時点でのRoland-Morris Disability Questionnaire(RMDQ)スコアである。

結論

抗菌薬使用の一次アウトカム効果を認めなかった。アモキシシリン投与群の56%、プラセボ群の34%で薬剤関連有害事象があった。

評価

腰椎終板炎による腰痛への抗菌薬投与はRCTで有効性が示されているが、それを原因とする慢性腰痛には無益である可能性が高い。

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取り上げる主なジャーナル(整形外科・理学療法)

Physical Therapy